院長の想い

タナカ皮膚科

地域に根ざした医院として80余年 

タナカ皮膚科の歴史は、1938年に祖父が名古屋で医院を開業したことに始まります。当時から皮膚科を専門としていましたが、当時は町医者として風邪など様々な診療にも応じていたと聞いています。戦時中、祖父も軍医として召集され一時的に閉院しましたが、戦後に復員し、焼け野原となった診療所の跡地に小さな小屋を建てて診療を再開しました。戦後まもなくで資材が満足になく、降雨時には診療所内にも水が滴り、小屋の中でも傘をさしながら診療をしていたと当時の記録に残っています。その後、父が名古屋駅で当院を立ち上げ、父の病気を契機に2019年に私が院長を引き継ぎました。現在、タナカ皮膚科では、皮膚科治療の基本となる外用治療はもちろんのこと、光線治療や生物学的製剤、日帰り手術など、皮膚科専門医としてより高度な治療も提供できるよう努めています。地域の皆様に信頼される皮膚科として、日々努力を続けています。

父の姿にあこがれて志した医師の道 

父が医師として熱心に働く姿を見て、私も医師の道を志しました。信州大学医学部を卒業後、日本赤十字社愛知医療センター名古屋第一病院で初期研修を行い、その後岐阜大学医学部附属病院の高度救命救急センターで経験を積みました。皮膚科医としてだけでなく、どんな状況でも病気で困っている患者さんに対して適切な初期対応ができる医師になりたいと思ったからです。救命センターでは、火災で重度の熱傷を負った患者や生命に関わる皮膚の感染症を患った患者さんなどに対し、手術や集中治療を行い、社会復帰を支援しました。生命の危機にある患者さんに対して医師、看護師、医療スタッフが昼夜を問わず全力でチーム医療を行い、患者さんを救命できた時にはとても大きな喜びを感じました。

また、東日本大震災の際には、震災3日目に石巻赤十字病院に派遣され、トリアージ活動や被災地の避難所への医療支援活動を行いました。余震も続き、現場は混乱し正確な情報が乏しい中で、全国から集まった医療従事者と共に必死な想いで医療支援を行いました。皮膚科の救急疾患や生死に関わるさまざまな救急医療・災害医療の現場を経験できたことは、医師として大きな財産となっています。

皮膚科医として専門性の高い研修 

皆さんは皮膚科の病気というと何を思い浮かべるでしょうか?皮膚科の一般的な世間のイメージとしては、水虫、湿疹、アトピー性皮膚炎、ニキビではないでしょうか。祖父や父親が皮膚科医である私も、医師になる前までは同じイメージしか持っていませんでした。しかし、実際には皮膚の病気には、皮膚がん、膠原病、薬疹、遺伝性疾患、炎症性疾患など難しい病気も数え切れないほどたくさんあります。
岐阜大学医学部附属病院を退職後、私は中京病院や藤田医科大学病院で本格的な皮膚科の研修を開始しました。そこで様々な皮膚科領域の診断や治療を多数経験し、学会や医学論文発表が認められ、皮膚疾患に関わる専門性の高い知識と治療技術を有することの証として、皮膚科専門医の資格を取得するに至りました。

中京病院の皮膚科では、熱傷や皮膚腫瘍に対する皮膚外科手術や、膠原病などの診療を中心に研鑽を積みました。特に、膠原病は全身的な病気ですが、最初に皮膚症状が出現してくる場合もあるため、皮膚症状から膠原病を速やかに診断し治療につなげていかなければならず、皮膚疾患の難しさ、奥の深さを学びました。

藤田医科大学病院は、全国の中でも有数の基幹病院の一つであり、東海地方だけではなく全国から患者さんが通院をされています。大学病院では、皮膚がんの患者さんに対して手術、化学療法、放射線治療を行ったり、乾癬、水疱症、薬疹など大学病院での入院が必要となるような重症の患者さんに対する治療を行っていました。また、指導医の先生方に熱心にご指導いただき、皮膚の創傷治癒に関する基礎研究で学位(医学博士)を取得いたしました。

3代目として診療所を継承することになった理由 

東海地方を支える基幹病院で勤務医として働き続けたいという想いもありました。しかし、祖父の代から80年以上も地域の皆様に支えて頂いているこの診療所において、基幹病院での貴重な経験を地域の皆様に還元し健康を支えていくことが私の責務と感じ、父の病気を契機に診療所を継ぐ決心をいたしました。近年、皮膚科を標榜しているクリニックは増えていますが、実際に皮膚科専門医を取得している医師は多くはなく、私は皮膚科専門医として、正確な診断と適切な治療を提供することを使命としています。

患者さんに寄り添い対話を大切に 

アトピー性皮膚炎やニキビに代表される慢性的な皮膚症状は、皮膚だけの問題ではなく、睡眠や食事などの生活習慣やストレスが誘因となって悪化している場合もあります。そのため、患者さんが抱える皮膚の悩みだけではなく、日々の生活についてもお話を聞くようにしています。そこから得られた情報をもとに、忙しい日々の生活の中で患者さんがなるべく無理なく実行できるアドバイスをするように心がけ、治療効果を最大限に引き出すことを目指しています。

また、患者さんが自分自身の皮膚の状態を理解し、積極的に治療に取り組んででいただくことが非常に重要です。そのため、患者さんの年齢に関係なく正しい知識を提供し、理解を深めてもらうことに努めています。例えば、幼稚園くらいのお子さんであったとしても、お子さんに治療内容や薬の使い方をしっかり説明し、理解してもらうように努めています。

丁寧な説明でより良い治療結果へ 

薬の塗り方は治療に大きな影響を与えます。例えば、ステロイド剤は薄く塗るだけでは十分な効果が得られないことがあります。当院では、患者さんに対して、なぜ適正な量を塗ることが重要かを私や看護師が丁寧に説明しています。薬の量を少なくしがちな患者さんには、「来週までにこのお薬を使い切ってください」と具体的な指示をすることで、適正量を理解してもらうよう努めています。

ステロイド剤については、副作用の心配から自己判断で量を減らすと、効果が不十分となり使用期間が長くなってしまうことがあります。これにより、副作用のリスクがかえって高まることもあります。「用法用量を守る」ことは簡単ではありませんが、丁寧な説明で正しい薬の使い方を理解し実践していただくことで、より良い治療効果を得ることができると考えています。

皮膚トラブルの予防は日頃の対策が重要 

皮膚トラブルの予防には、まずは日々の紫外線対策と基本的なスキンケアをしっかり行う必要があります。皮膚がんのリスクを高める紫外線を防ぐため、小さなお子さんを含め、日焼け止めを塗る習慣をつけること、皮膚のバリア機能を保つためお風呂上がりには必ず保湿ケアを行うことが大切です。私自身も我が子のスキンケアに苦労した経験がありますが、最近では泡タイプの保湿剤など、お子さんでも楽しみながら使える製品も増えています。忙しい中でもできる範囲でスキンケアを実践してみてください。

皮膚トラブルをきっかけに、皮膚以外の病気が見つかることも少なくありません。かかりつけの皮膚科として、皮膚症状でご不安に思っていることがあれば、ちょっとしたことでも遠慮せずにご相談いただければと思います。

最後に
かゆみや痛みを伴う皮膚の症状は、日常生活に大きな影響を与えます。診療を行う中で、つらい症状に苦しむ患者さんが徐々に明るい表情を取り戻していく姿を見ると、心からうれしく思います。私は救急医療を経験した後に、皮膚科の専門性を深めてきました。その経験から改めて感じることは、命を救うことも生活の質を向上させることも、どちらも患者さんを救う重要な医療だということです。近年、医学の進歩により、皮膚科に関連する新しい薬剤も多く登場し、治療の選択肢が大幅に増えてきています。今まで改善が難しかった皮膚症状に対しても効果の高い治療法もあります。タナカ皮膚科では、新しい医療も積極的に取り入れ、地域の医療機関と連携しながら、患者さんが安心して治療を受けられる環境を提供していきたいと思っております。
それが名古屋で80年以上にわたり地域の皆様に支えていただいている当院の使命であると私は思っております。

タナカ皮膚科
院長 田中 義人

アクセスACCESS

名古屋駅から徒歩5分。利便性に優れた立地です。

名古屋駅からタナカ皮膚科へは、地上経路と地下経路があります。
名古屋駅『JR桜通口』から地上経路でお越しになる場合はA
『メイチカ』から『ユニモール地下街』を通ってお越しになる場合はB
『ユニモール地下街』からお越しになる場合はC をご覧ください。

(1/11) 金時計とJR高島屋の間を抜けて「桜通口」へ。
(2/11) 「桜通口」から外へ出ます。
(3/11) 斜め右方向へ進みます。
(4/11) 地下鉄出入口の脇を抜けて交差点方向へ。
(5/11) 横断歩道を渡ります。
(6/11) 渡り終えたら左に曲がります。
(7/11) 横断歩道を渡ります。
(8/11) 「PRADA」の横を直進します。
(9/11) ユニモールU3出入口の横を直進します。
(10/11) ユニモールU5出入口を右に曲がります。
(11/11) 第3堀内ビルディングに入ります。正面エレベータで4階までお越しください。
(1/18) 金時計とJR高島屋の間を抜けて「桜通口」へ。
(2/18) 「桜通口」から外へ出ます。
(3/18) 斜め右方向へ進みます。
(4/18) 地下鉄8出入口へ。
(5/18) 階段を下ります。
(6/18) 階段を下ります。
(7/18) 「GateWalk」の看板を通り斜め右方向へ進みます。
(8/18) 「メイチカ」方面へ進みます。
(9/18) 「メイチカ」を直進します。
(10/18) 道なりに直進します。
(11/18) 道なりに直進します。
(12/18) 「国際センター」方面へ進みます。
(13/18) 「国際センター駅」方面へ進みます。
(14/18) 「国際センター駅」方面へ進みます。
(15/18) ユニモール「U5」出口へ進みます。
(16/18) 「U5」出口の右側の階段を上ります。
(17/18) 第3堀内ビルディングに入ります。
(18/18) 正面エレベータで4階までお越しください。
(1/11) ユニモールに入ります。
(2/11) 道なりに直進します。
(3/11) 道なりに直進します。
(4/11) 斜め右方向へ進みます。
(5/11) 銅像の前あたりから斜め左方向へ進みます。
(6/11) 「国際センター駅」方面へ進みます。
(7/11) 「国際センター駅」方面へ進みます。
(8/11) ユニモール「U5」出口へ進みます。
(9/11) 「U5」出口の右側の階段を上ります。
(10/11) 第3堀内ビルディングに入ります。
(11/11) 正面エレベータで4階までお越しください。

◎ 名古屋駅桜通口からの地上経路

◎ 名古屋駅桜通口からの地下経路