皮膚腫瘍の手術SKIN SURGERY
当院では、皮膚の腫瘍(できもの)に対する診断、手術を行なっております。皮膚腫瘍に対する治療は、術前の評価が重要であり、それによって治療方針が変わります。診察の結果、総合病院での精密検査が必要と判断した場合には、適切な総合病院をご紹介させていただくこともございます。
当院で実施可能な皮膚腫瘍に対する検査POSSIBLE INSPECTION
ダーモスコピー検査
ダーモスコープというライトがついた拡大鏡を使用して、皮膚の状態を詳しく診察する、まったく痛みを伴わない簡単な検査です。主に皮膚のほくろ、できものが良性か悪性かの判断に使用します。
超音波検査(エコー検査)
超音波を使用して、表面からは見ることのできない腫瘍の性質やしこりの深さ、血流などを詳しく調べる検査です。痛みがなく、短時間で行うこと出来ます。
皮膚生検
皮膚腫瘍の組織の一部を切除することを皮膚生検と呼びます。切除した皮膚組織を病理検査(顕微鏡で細かく観察する検査)に提出し、さまざまな病気を診断します。
皮膚外科手術についてSKIN SURGERY
診察の結果、手術が必要と判断した場合には、日帰り手術を計画します。手術は予約制ですので、手術日程は受診された際にご相談ください。
手術前までの流れ
- 受診していただき、腫瘍の診察をします。
- 手術の必要性を判断します。
- 手術が必要と判断した場合には、手術計画を立てます。
- 手術の内容や術後の経過などについてご説明いたします。
手術当日の流れ
- 局所麻酔を行います。
- 腫瘍を摘出します。
- 止血を確認し、創の縫合を行って手術は終了となります。
手術時間は、15分~30分程度です。 手術当日は、術後の出血を避けるため運動や飲酒などは控えてください。麻酔のアレルギーがある方は事前にお申し出ください。
手術後の流れ
- 手術翌日、創部の確認を行ない、今後の処置について改めてご説明いたします。
- 次回は、指定された来院日に受診していただき、抜糸を行います。
(抜糸のタイミングは、手術の部位や腫瘍の大きさなどによって異なります。) - 手術の創部は、術後数カ月間はテーピングを貼付します。
傷が綺麗に治るためには、紫外線対策など長期的な傷のフォローが重要です。
皮膚腫瘍Q&AQ&A
- Q.皮膚のできもの(腫瘍)にはどのようなものがありますか?
- 皮膚のできものには様々な種類がありますが、代表的なものを以下に記載します。
良性:ほくろ、いぼ、粉瘤、石灰化上皮腫(毛母腫)、皮膚線維腫など
悪性:基底細胞癌、有棘細胞癌、悪性黒色腫(メラノーマ)など
悪性腫瘍が疑われ、当院で対応が困難な場合には、適切な医療機関をご紹介させていただきます。
- Q.皮膚腫瘍の切除手術は保険適応ですか?
- 診察の結果、悪性が疑われる場合や、腫瘍が増大傾向にある場合など、医学的に手術が必要と判断される場合には保険が適用となります。美容目的での手術は当院では行なっておりません。
- Q.皮膚腫瘍の切除にかかる費用は?
- 腫瘍の種類、切除する大きさ、手術の部位などによって手術費用が保険診療で定められています。一般的な良性の皮膚腫瘍切除術の手術代金の例(健康保険3割負担の場合)
露出部2㎝未満: 約9000円
露出部2~4㎝:約15000円
露出部以外3㎝未満: 約7500円
露出部以外3~6㎝: 約13500円
露出部とは、頭部、頸部、腕の肘関節、足の膝関節より末梢側のことです。血管腫や悪性腫瘍の場合などでは、手術代金は異なります。別途、再診料、処方量、薬剤料などがかかります。
- Q.抜糸は必要ですか?
- 基本的には手術をした傷は縫う(縫合する)ため、後日抜糸が必要となります。しかし、手術した傷がとても小さい場合には、あえて縫わずに塗り薬で傷を治していく方法もあります(開放療法と呼ばれます)。
- Q.抜糸が終わったら通院は終了できますか?
- 手術した傷を綺麗に治すためには、手術後のテーピングや紫外線対策などの日々のケアをしっかりと続けていくことがとても重要です。
また、傷の治り具合は患者さん毎によって異なりますので、抜糸後も傷のフォローをしっかりと行なっていくことが必要です。